子どもの矯正治療時期
子どもの矯正治療は、治療時期を4つに分けています。
- 乳歯列期 すべての歯が乳歯の時期
- 混合歯列前期 6歳から 前歯だけが永久歯の時期
- 混合歯列後期 9歳から 犬歯(糸切り歯)が永久歯になる時期
- 永久歯期 12歳~ 乳歯がすべて永久歯になって、第二大臼歯が萌出してからの時期
4歳から8・9歳の時期には前歯のみが対象ですが、顎の成長をコントロールする育成や拡大の早期治療が可能です。
9歳を超えると歯並びの乱れは病態を悪化させていき、永久歯期になるとさらに悪化が進む可能性が高くなります。9歳からの時期には、拡大とワイヤーによる位置の矯正治療が可能です。
9歳までは第1次成長期、それ以降は第2次成長期となり、第1次成長期には保護者の方の協力によってご本人のモチベーションをアップさせることが重要になります。第2次成長期には自我がしっかり作られてくるため、次第にご本人の自覚が治療に大きく影響するようになっていきます。
小児矯正スタートのベストタイミング
一般的に、小児矯正は上の前歯4本、下の前歯4本、6歳臼歯が合計4本生えてきた時にスタートさせることが望ましいとされています。混合歯列に装置を入れるためには、永久歯がある程度の数、生えていることが必要だからです。ただし上顎の成長は早めに止まってしまうため、顎の拡大が必要な場合には、早めに治療をスタートさせるとスムーズで楽な治療ですむ可能性があります。
9歳頃までのスタートがおすすめ
当院では、混合歯列前期、9歳頃までに矯正治療をスタートさせるようおすすめしています。
9歳頃までのスタートが重要なポイント
犬歯の萌出前であること
前歯だけの矯正ですむ可能性があります
顎の成長をコントロールできる
第2次成長期に起こる顎の成長をコントロールして、永久歯がきれいに並ぶスペースを作れる可能性があります
モチベーションを保ちやすい
自我が強くなる前であれば保護者の方がお子さまのモチベーションをコントロールできます
装置が適合しやすい
犬歯が萌出すると装置が不安定になりやすいため、早めの時期が望ましいとされています。
永久歯が生えそろってからの小児矯正
永久歯が生えそろってしまってからでも矯正治療は可能ですが、顎のスペースを広げることができないので空間が足りない場合には健康な歯を抜かないと歯がきれいに並べられなくなる可能性があります。そのため、混合歯列から矯正をスタートさせた場合よりも、お身体に対する負担が大きくなることが考えられます。
矯正治療の期間について
問題が少ない歯列であれば数ヶ月で矯正できる場合もありますし、長ければ2年以上かかることもあります。平均した治療期間は2年ほどです。
小児矯正の場合、ベストタイミングで治療をスタートさせることで楽な治療になる可能性が高く、治療期間も短くなる場合があります。
成長期の歯列矯正は、早ければ小さなゆがみを治すだけできれいな歯並びを実現できるケースが多くなります。成長してゆがみが大きくなってしまうと、抜歯や外科的な手術が必要になる場合もあります。小児矯正でも、早期発見と早期治療により、より短期間に、より負担が少なく治療が可能になります。気になることがありましたら、お子さまが何歳でもお気軽にご相談ください。
なお、当院では、矯正治療を専門にした歯科医師が豊富な経験を基に矯正相談から治療まで担当しています。安心していらしてください。